歯のオアシス~PARTⅢ~ 治療支える多くの仲間
歯科医療の現場で歯科医師とともに歯や口の健康のために働く人たちは「コ・デンタルスタッフ」と呼ばれています(「コ」とは一緒に、共にという意味)。
代表的なコ・デンタルは、歯科衛生士と歯科技工士。どちらも歯科医師と同じように国家試験に合格して資格が得られる医療専門職です。
歯科衛生士は診療所でも大勢働いているのでおなじみでしょう。歯磨き指導や簡単な歯石除去等に加え、歯科医師の医療行為のサポートもします。
歯科技工士は、入れ歯や冠(かぶせもの)、ブリッジなど歯科技工物を作る専門家。歯科技工物はとても精密です。歯科医師と歯科技工士の連携があってこそ、よくかめる入れ歯、生体に調和した美しい冠やブリッジができます。
ほかに歯科助手もいます。受け付け業務や診療予約の対応、診療に必要な機材や材料の準備し、専門職の仕事を支えます。特に資格を必要としませんが、歯科医師会等の講習などでスキルアップに努めています。
歯科衛生士や歯科技工士になるには、まず専門の養成校で学ぶ必要があります。県内には四日市と津、伊勢に三つの歯科衛生士養成校があります。最近は高齢者の口腔ケア等、歯科衛生士の必要性が高まり、三校とも毎年、何倍もの求人が殺到しています。
歯科技工士の養成校は県内にはありませんが、県が修学資金貸与事業で養成に努めています。養成校を卒業して、国家試験に合格すれば、歯科医療のプロの一人として活躍することになります。
2010.4.27 中日新聞三重版掲載