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歯のオアシス~PARTⅢ~ 食育「食べ方」支援も役割

毎年六月は「食育月間」です。二〇〇五年に食育基本法が定められて以来、さまざまな立場の人たちが、命を支える「食」の正しい知識を普及するため取り組んできました。歯科医師も、歯や口の働きを守り育てる専門家の立場から食育にかかわっています。

虫歯や歯周病を予防したり、口やあごの発達を助けるためには何を食べるかという食材選びも大切ですが、「食べ方」を支援することも大きな役割ととらえています。そのために乳幼児期から高齢期までのライフステージに応じてサポートしています。

乳幼児期から学童期は「のみ方、かみ方、味わい方」を育てる時期。五感を使った食習慣の基礎を作るために、子育て支援や学校と連携しています。

成人期は仕事や育児などで、せっかく身につけた生活のリズムが崩れやすくなります。いわゆる生活習慣病を防ぐ意味でも、この時期の食の見直しを促すこともかかりつけ歯科医師の役割です。

高齢期になると、飲み込む力などが衰える場合があり、誤嚥、窒息などを予防することが大切です。健康長寿のため、安全に食べられる機能を維持し、低栄養を防ぐことが必要です。

生涯おいしく食べるために、毎日の食事で、どんな食材を選び、どんな調理をすれば、歯や口の健康維持につながるのか。県歯科医師会では県民の皆さんとともに考えていく場として、昨年度から「かむかむクッキングコンクール」を開いています。手軽に作れて、丈夫な歯やかむ力を養う工夫をしたお弁当やおやつを募り、優秀作品を表彰してレシピを公開します。

ことしは七月一日から応募を受け付けます。自慢のレシピでぜひご応募ください。


第1回かむかむクッキングコンクールの第2次審査の様子
=2009年12月13日、県歯科医師会館で
                               2010.6.30 中日新聞三重版掲載