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PARTⅢ |
八十歳になっても自分の歯を二十本以上保とう、と呼びかける「8020(ハチマルニイマル)運動」は、スタートから二十年以上が経過して広く知られるようになりました。三重県でも毎年「いい歯の8020コンクール」を実施し、達成者を表彰しています。
年々、増加する8020達成者。自分の歯で食べる楽しみを味わえる健康長寿の高齢者は私たちの目標ですが、そこにたどりつくためには、生まれる前から幼児期・学齢期・成人期へと、生涯を通じた歯科保健が肝要。しかも歯や口の健康は生活習慣と密接にかかわっています。歯科医院で虫歯や歯周病の治療に携わる歯科医師や歯科衛生士の力だけでは十分とはいえません。
そこで三重県では、県と県歯科医師会、県歯科衛生士会の協力のもと、歯の健康づくりや歯科保健に関する正しい情報をより多くの人に広めるために「三重県8020推進員」を募り、幅広く活動してもらっています。
県内で働く現役の歯科衛生士はもちろん、結婚や出産などで現場を離れた歯科衛生士も含め、その資格と能力を生かして地域歯科保健活動に貢献する制度です。現在、二百六十二人の歯科衛生士が本システムに登録しており、市や町、施設などからの派遣要請に応え、さまざまな現場に出かけています。
写真は今年一月に伊勢市内で行われた「子育て支援!わくわくフェスタ」で活躍する推進員。訪れた子どもたちに歯みがき指導を行いました。
必要性が周知されてきた高齢者の口腔(こうくう)ケアや、介護予防のひとつである食べるための口の働きを保つ訓練も推進員はエキスパート。専門スタッフのいない施設のお手伝いをしています。
三重県の8020推進員はとても勉強熱心です。県内で開かれる研修会にはいつもたくさんの推進員が出席し、積極的に質問する姿が見られます。
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