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今年も県内でそれぞれ一万八千人弱の三歳児とそのお母さん、小学六年生の児童の歯科健診の最終審査が県歯科医師会で行われました。
近年、乳幼児も児童も虫歯になる割合は大幅に減っています。これは親の管理や意識がしっかりしてきたことが要因ですが、一方で一人で何本も虫歯をもつ子どもが目立ちます。過保護や育児放棄がその一因と考えられます。
昨年度、全国の児童相談所で対応した児童虐待の件数は前年度より約三千三百件増え、過去最多の四万六百十八件に上りました。
調べ始めた一九九〇年度は千百一件だったのが、九九年度には一万件を突破し、その後わずか八年で、四倍にもなりました。
県と県歯科医師会が全国に先駆けて共同して行った調査では、児童虐待、特にネグレクトとよばれる育児放棄されている子どもは、虫歯がたくさんあり、それも治療していない虫歯が多いとわかりました。
お母さんが持っている母子手帳には、たくさんの事を書くようになっていますが、最近は一歳半健診、三歳児健診にも子どもを連れて来ないケースも増えつつあります。これは危険信号です。
県歯科医師会が「歯科医の立場からの児童虐待防止と子育て支援」マニュアルを作成して先生方に対応していただきましたところ「疑わしい」と判断された通報が出てくるようになりました。
子どもたちは弱者です。お口からサインを送っているのです。保護者の皆さま、お子さんの口の中をのぞいてみてください。その優しさとスキンシップを子どもたちは待っていることでしょう。 |
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