|
お釈迦様は歯を大変大切にしていました。仏典にもボダイジュの枝で歯磨きをしていた、と書かれています。弟子たちにも厳しく「歯磨きをしろ」と指導したようです。現在もインドでは、道端で歯磨き用の木を売っていて、それをかんで歯磨きするそうです。
手がたくさんある仏像の「千手観音」をよく見ると、ようじを持っている手もあります。ずいぶん昔から歯磨きの教えはあったのですね。
ところでこのお釈迦様の歯磨きは、現在の「歯間ブラシ」に近いかもしれません。歯間ブラシは、すき間の広い歯と歯の間の清掃に使います。歯ブラシが届きにくい場所のプラーク(歯こう)を除去し、むし歯や、歯周病の予防に効果があります。
若い人は歯と歯の間はそれほど開いていませんので、歯ブラシの毛先が届きにくく、プラークをきれいに取り除くことは困難です。こんな時は「デンタルフロス」が有効です。デンタルフロスは歯と歯の間を磨くための糸ですが、ホルダー付きの物は「糸式ようじ」と呼ばれています。
歯間ブラシは特に歯周病の予防に有効ですが、デンタルフロスは、歯周病から子どものむし歯予防まで有効です。歯間ブラシは、歯と歯の間のすき間の大きさに合わせて、何種類かあります。デンタルフロスの使い方は歯科医師や、歯科衛生士の指導を受けるといいでしょう。
お釈迦様は、歯磨きをすると口の中のにおいがなくなり、食物の風味がよくなるとも教えています。みなさんも歯間ブラシやデンタルフロスを使って、むし歯と歯周病を予防しおいしく食事をしてください。 |
|
|
|